ごあいさつ

あなたがスポーツを始めたきっかけは何ですか?

  • 好きなスポーツ選手に憧れたから
  • テレビや漫画をみてやってみたいと思ったから
  • 健康にいいと思ったから
  • 自分が経験したスポーツを子供にもやらせたいと思ったから
  • 心身ともに子供の成長に役立つと思ったから

などでしょうか。

スポーツを始めるきっかけは千差万別であろうと思います。

では、そのスポーツを続けている理由は何ですか?

「たしかにスポーツを始めるきっかけは〇〇だけど、他のスポーツをしてもいいはずなのに、なぜ今でもそのスポーツを続けているのだろうか。」

そのような疑問が頭に浮かびませんか?

しかし、答えは、実は単純明快なのです。

そして、その答えは、スポーツを続けている人に共通しているといえます。

あることがきっかけで始めたスポーツを続けている理由、それは

「そのスポーツをすることが楽しいから」

です。

世の中にはさまざまなスポーツがあります。

数えればきりがありません。

その数限りないスポーツの中から1つのスポーツを選び、それを続けているのは、あなたにとって、そのスポーツをすることが楽しいからにほかなりません。

逆に「楽しくない」と思えば、おそらくそのスポーツはやめて、他のスポーツをすることでしょう。

また、あなたのお気に入りのスポーツとは違うスポーツをやっている人をみて「あのスポーツの何が楽しいのだろうか?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、そのスポーツをやっている方にとっては、そのスポーツをすることが楽しくてしかたがないのです。

平成23年8月24日、スポーツ基本法が施行されました。

このスポーツ基本法の前文には、次のように定められています。

スポーツは、世界共通の人類の文化である。
スポーツは、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神的な充足感の獲得、自律心その他の精神の涵(かん)養等のために個人又は集団で行われる運動競技その他の身体活動であり、今日、国民が生涯にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営む上で不可欠のものとなっている。スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利であり、全ての国民がその自発性の下に、各々の関心、適性等に応じて、安全かつ公正な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、又はスポーツを支える活動に参画することのできる機会が確保されなければならない。(以下省略)

私たち国民には「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営む権利」があります。

そして、安全かつ公正な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、楽しむ機会が確保されなければなりません。

ところが、残念なことに、スポーツ選手がスポーツを続けていくことが難しくなるような問題が多発しています。

例えば、監督やコーチによる暴力行為や体罰、チーム内や部活動内でのいじめ、パワハラ、セクハラ、熱中症による事故などです。

このような問題が起きると、「楽しい」という気持ちがなくなってしまい、そのスポーツを続けたいという意欲が薄れ、その結果、やめてしまうということになってしまいます。

このことは、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を送る権利」が侵害されていることを意味しているのです。

私は、弁護士として、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を送る権利」の実現を目指しています。

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このホームページの目的

小学生や中学生を対象とした野球・サッカーなどのスポーツチームや、中学校や高校での部活動などの現場では、様々なトラブルが起きています。

例えば、監督やコーチによる暴力行為チーム内や部活動内でのいじめパワハラセクハラ熱中症による死亡事故など。

最近では「ブラック部活動」なる言葉まで出てきました。

こうしたトラブルや事件・事故が報道されたりネット上で拡散されたりするのを見て、「選手たちはスポーツを楽しめていないのではないか。」と思えてなりませんでした。

しかし、表沙汰になる事件や事故は氷山の一角にすぎません。

実際のスポーツの現場では、一般的な会社や学校とは異なる問題を抱えています。

そして、その問題は、法律や判例を調べただけでは決して理解できない、実際にスポーツの現場を体験した者にしか理解できない「理不尽」「不条理」なものばかりです。

それゆえに、スポーツ界で発生してきたさまざまなトラブルは、スポーツ選手側の「泣き寝入り」により表面化してきませんでした。

弁護士も、スポーツの現場で発生しているトラブルを一般的な民事事件としてしか取り扱ってきませんでした。

しかし、スポーツに関わる問題は、弁護士であれば誰でも良いというものではなく、スポーツに真剣に打ち込んできた弁護士にしか、真の解決は目指せないのです。

私は、スポーツ選手やそのご家族、指導者、運営団体などのスポーツに関わる人からの法律相談業務、代理人としての活動、顧問弁護士としての助言などを通じて、現在のスポーツ界におけるさまざまな問題やトラブルを解決し、「スポーツは楽しむもの」という原点を思い出していただき、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を送る権利」の実現を図っていきたいと考えています。

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弁護士紹介

 弁護士岩熊豊和

昭和47年11月 福岡県飯塚市に生まれる。

昭和54年4月 穂波町(現飯塚市)立若菜小学校に入学。小学校入学と同時に野球を始める。将来の夢は「プロ野球選手」。

昭和60年4月 穂波町(現飯塚市)立穂波西中学校に入学。野球部に入部。甲子園に憧れ、高校での甲子園出場を夢見るようになる。

昭和63年4月 福岡県立東筑高等学校入学。野球部に入部。甲子園出場を目指したが、出場はならず。

平成 3年3月  福岡県立東筑高等学校卒業

平成 5年4月 大阪大学法学部入学

平成 9年3月   大阪大学法学部卒業

平成10年10月 司法試験合格

平成11年4月 司法修習生(53期)

平成12年10月 弁護士に登録。現在に至る。福岡県弁護士会野球チーム「球団福岡」に在籍。現在はキャプテンを務めている。

活動等

公益財団法人日本体育協会ジュニアスポーツ法律アドバイザー(公益財団法人日本体育協会スポーツ少年団)

私のスポーツ歴

私は、小学校に入学したときから野球を始めました。

きっかけは、私の父が少年野球チームを作ったことでした。

父は、私をプロ野球選手に育てようとしたのではありません。

幼いころの私は体が弱かったため、「少しでも健康に育ってくれれば」との、両親の願いによるものでした。

子供だった私は、

  • 捕れなかったボールが捕れるようになった
  • どんなに頑張って投げても届かなかったのに届くようになった
  • バットにボールが当たるようになってヒットを打てるようになった

そのような「上手くなった」ということを実感するたびに、うれしくて、楽しくて、野球ができるときが待ち遠しくてしかたがありませんでした。

当時の夢は「プロ野球選手」。

毎日のように練習に励み、プロ野球の中継があるとテレビにかじりついて見ていました。

中学校に入学すると、私の夢は「プロ野球選手」から「甲子園に出たい」に変わっていました。

日頃の練習の成果を発揮し、汗と泥にまみれ、全力で戦い、勝っても涙、負けても涙する高校球児に憧れたからです。

そのような夢を抱いていたときに、少年野球時代のライバルチームの関係者からのお誘いもあり、縁あって、福岡県立東筑高等学校に入学し、野球部に所属しました。

同校での練習は、はっきりいってきつかったです。

上下関係も厳しく、監督や先輩方からはよく怒られました。

しかし、「辞めたい」「辞めよう」と思ったことは一度もありませんでした。

「甲子園に出たい」という気持ちが強かったからです。

私は一生懸命練習しました。

高校2年夏の県予選の際には、肋骨にヒビが入っているのに、「このチームで甲子園に出たい!そのためなら折れてもかまわない!」という決意で、ピッチャーとして登板したこともあります。

 

残念ながら甲子園に出場することはできませんでしたが、充実した高校野球生活を送ることができました。

その後、野球からは離れていたのですが、平成12年10月に弁護士登録した際、福岡県弁護士会の野球チーム「球団福岡」に勧誘されたのを機に、再び野球をすることになりました。

私が入部したときの球団福岡には、野球経験者はほとんどいませんでした。

正直いって、決して上手とはいえませんでした。

しかし、私が小学校1年生から高校3年生までの12年間に経験したことがないほど、選手がみな笑顔で、楽しそうに野球をする光景を目の当たりにしました。

自分のチームの選手がエラーしては笑う、デットボールを当てられたというのに笑う、出塁しただけなのに盛り上がる、試合に勝とうが負けようが(もちろん、負ければくやしいものの)その後は飲み会で野球話に花を咲かせる。

自分たちのチームだけでなく、他の弁護士会の野球チームとの交流の場でも同じ光景が繰り広げられています。

私は思ったのです。

「私は、『プロ野球選手になりたい』や『甲子園に出たい』という理由だけで野球をやっていたのではない。『野球が好きだからこそ野球をやってきたのだ』」と。

それ以来、私は「野球を楽しむ」ことをモットーに、今でも野球を続けています。

 

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スポーツ事故における損害賠償請求

スポーツ事故とは

スポーツに関わる加害者が被害者である個人に傷害を負わせた場合、または死亡させた場合をいいます。

被害者

被害者となる個人には、スポーツをしていた選手や生徒だけとは限らず、スポーツに関わっていない個人も含みます。

実際に裁判例で問題となった事故としては

  1. 小学生が学校の校庭でボールを蹴っていたところ、ボールが校庭の外に出てしまい、偶然バイクで通りかかった運転者が道路に飛び出したボールを避けようとして転倒し死亡したケース
  2. 公園で小学生同士が軟式ボールでキャッチボールをしていたところ、加害者が投げたボールが逸れて無関係の被害者の胸に当たり、被害者が心臓振盪により死亡したケース
  3. プロ野球の試合を観戦したところ、打者が打ったファウルボールが顔に当たってけがをしたケース

などがあります。

加害者

加害者となるのは、個人だけでなく法人・団体も含まれます。

不法行為責任

一般に、スポーツ事故については、民法709条などの不法行為責任が問題となり、その要件を満たす場合には、加害者には損害賠償責任が発生することになります。

加害者がどのような立場であるかによって、その責任の法的根拠が異なることになります。

  • 選手本人や指導者が加害当事者である場合-不法行為責任(民法709条)
  • 加害当事者が責任無能力である場合の監督者-監督者責任(民法714条)
  • 加害当事者(選手・指導者)との間で使用関係がある場合の使用者-使用者責任(民法715条)
  • 指導者が公務員である場合の国・地方公共団体-国家賠償責任(国家賠償法1条1項)
  • 大会主催者と加害当事者との間で使用関係がある場合の大会主催者-使用者責任(民法715条)
  • 施設の瑕疵が要因で事故が生じた場合の施設の占有者・所有者-工作物責任(民法717条)
  • 施設が「公の営造物」である場合の国・地方公共団体-営造物責任(国家賠償法2条1項)
  • スポーツ用具が原因で事故が生じた場合の用具の製造業者・加工業者・輸入業者-製造物責任(製造物責任法3条)

債務不履行責任

また、加害者と被害者との間に何らかの契約関係があり、加害者に安全配慮義務違反等が認められる場合には、加害者には民法415条の債務不履行責任が発生することになります。

例えば、選手が生徒や学生である場合には在学契約が、民間のスポーツチームやスポーツジムなどであれば入会契約が締結されていますので、これらの契約関係が認められる場合には、不法行為責任に加えて、安全配慮義務違反による債務不履行責任も問うことになります。

損害の内容

スポーツ事故による損害としては、人の生命・身体に損害を与える「人身損害」が一般的です。

人身損害には、大別して、「財産的損害」と「精神的損害」とがあります。

この財産的損害はさらに「積極損害」と「消極損害」に区別されます。

積極損害

積極損害とは、スポーツ事故に遭ったことによって被った財産的支出を損害として扱うというものです。

実費弁償的な性質を有しています。

この積極損害にはさまざまなものがありますが、代表的なものは以下のとおりです。

診療費・治療費

スポーツ事故に遭った場合にまず必要となる支出は医師による診療・治療のための費用です。

入院費などが必要となる場合もあります。

この診療費・治療費・入院費用等は積極損害に当たります。

付添看護費

スポーツ事故で受傷した場合、入院や通院をしなければならないことがありますが、この場合、傷害の程度や被害者の年齢等によっては誰かに付添をしてもらわなければならないということもあります。

この場合の付添看護費は積極損害として認められています。

入院雑費

入院をするといろいろな雑費がかかります。

この入院雑費も積極損害として認められます。

通院交通費

通院のための交通費も積極損害として認められています。

この通院交通費は、基本的には公共交通機関の利用金額ですが、例外的にタクシー料金が認められる場合もあります。

自家用車で通院した場合には、ガソリン代が通院交通費として認められます。

通勤・通学付添費

入院や通院における付添看護とは別に、傷害の程度や被害者の年齢等によっては通勤や通学に誰かが付き添わなければならないということもあり得ます。

この場合の通勤・通学のための付添費が積極損害として認められる場合があります。

装具・器具等の購入費

スポーツ事故によって傷害を負ったり後遺障害が残ったという場合、各種の装具や器具を付けることを余儀なくされることがあります。

この装具・器具の購入費も積極損害として認められています。

代表的なものとしては、義歯・義眼・義手・義足・人工カツラ等の装具、車いすや松葉杖、メガネ・コンタクトレンズ、歩行補助器,頸椎装具(いわゆるコルセット)などがあります。

また、介護用ベッド・折り畳み式スロープ・人工呼吸器などの介護用品があります。

自宅の改造費・自動車の購入費等

後遺障害が残ったという場合、その後遺障害の内容や程度によっては、自宅をリフォームしたり、障害者用の自動車を購入しなければならないという場合があります。

この場合の自宅の改造費や自動車の購入費などが積極損害として認められることがあります。

葬儀費用

死亡事故の場合には葬儀費用の支出を余儀なくされます。

これも積極損害に当たるものとされています。

損害賠償手続費用

スポーツ事故による損害賠償請求をするために、各種の書類を取寄せるために費用を支払ったり、手続費用を支払ったりする場合があります。

これらの損害賠償請求手続に関連する費用は積極損害として認められる場合があります。

具体的には、診断書の作成手数料、医療記録の照会手数料、医師による鑑定書の作成手数料などが挙げられます。

弁護士費用

スポーツ事故による損害賠償請求は非常に専門的な内容を含んでいます。

そのため、弁護士に依頼して損害賠償請求を行うということがあります。

この弁護士費用も積極損害に当たるものとされています。

もっとも、弁護士費用については、示談交渉や裁判上の和解の際には計上されず、裁判所による判決が言い渡される際に被害者の請求認容額の1割程度が認められるというのが一般的です。

消極損害

消極損害とは、スポーツ事故に遭わなければ得られたはずの収入や利益をスポーツ事故によって失ってしまった場合に、そのスポーツ事故に遭ったことによって失った収入や利益を「損害」として扱うというものです。

この消極損害には大きく分けて2つの類型があります。

休業損害

スポーツ事故に遭い受傷した場合には休業を余儀なくされる場合があります。

それにより、その事業や仕事を休業しなければもらえたはずの収入を得られなくなります。

このスポーツ事故に遭わなければ得られたはずの休業中の収入や利益を「休業損害」といいます。

死亡事故の場合には、スポーツ事故から死亡に至るまでの間に休業期間があれば休業損害を請求することが可能ですが、即死事案のような場合には,休業期間なく死亡に至っているため休業損害は発生しないことになります。

逸失利益

逸失利益とは、スポーツ事故によって失われた将来得られたはずであろう利益のことをいいます。

逸失利益が問題となるのは、後遺障害が残った場合と死亡事故の場合です。

スポーツ事故により負傷した場合でも完治した場合には逸失利益は発生しません。

精神的損害

精神的損害とは、精神的な苦痛を被ったということを損害としてみるというものです。

この精神的損害に対する賠償金のことを「慰謝料」といいます。

民法710条は

「他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。」

と規定しており、財産以外の損害についても賠償責任がある旨を定めています。

この民法710条が精神的損害の賠償請求(慰謝料請求)を認めうる根拠と解されています。

具体的には、①傷害慰謝料、②後遺障害傷害慰謝料、③死亡による慰謝料があります。

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